第60章

相澤裕樹は時機を見計らい、突然腹部に刺さっていた刀を引き抜いた。

そして……

「シュッ」という音。

その刀は彼の手から飛び出し、三番目の男めがけて猛スピードで飛んでいった。

「ブスッ」

刃は三番目の男の額にしっかりと突き刺さった。

刀身が完全に埋まり、刀先が後頭部から突き出ている。

三番目の男は信じられないという顔で目を見開いた。

こんなことがあり得るのか?!

だが、彼は一言も発する間もなく、体はまっすぐに倒れ、一瞬で命を失った。

彼が樋口浅子の首に当てていた刀は「ガシャン」と音を立てて地面に落ちた。

「おい?!」

二番目の男は恐怖に叫んだ。

「このクソ野……郎……...

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